接着剤・付着力引張試験
塗膜の品質を評価する目的で、
構造物の外壁の貼り付け強度確認をする試験です
既存の塗膜と躯体との付着力強度を測定し、塗膜の付着状況から施工における工法選定の判断材料とすることが目的の試験です。
メリット・特長
コンクリートなどの耐久性の高い構造物でも、風雨などの外的要因や使用状況などの人的要因により、材料の強度や性能に劣化が生じます。そういった旧塗膜の種別や状況を知ると共に、塗膜の持つべき下地との密着度がどの程度保たれているかを知ることができる試験です。
付着力引張試験の流れ
※タイル、耐火被覆、外装仕上材などの付着耐力確認試験などに使用します。
- 事前確認
供試体のサイズなどの事前確認をおこないます。
- 治具選定
供試体のサイズに適合するフィラーアタッチメント(付着力引張試験治具)を選定します。
ねじ径 | 寸法(mm) | 仕様 | |
---|---|---|---|
A | B | ||
W3/8 | 40 | 40 | 下地塗材 |
45 | 45 | 住宅公団仕様 | |
45 | 95 | 住宅公団仕様 (2丁掛) |
|
60 | 108 | 小口平 | |
M12 | 60 | 227 | 小口平(2丁掛) |
- 固着
A剤:B剤=1:1で混合して、強力速乾ボンドにてフィラーアタッチメントを確実に供試体へ固着させます。完全に硬化するには約半年かかるため、硬化中はテープなどでずれないように養生をおこないます。
※完全に硬化するまでは試験をおこなうことはできません。
機材搬入
A.RT-3000LD(本体)
B.プリンター
C.センターシャフト(SET)
機材設置
- センターシャフト取り付け
固着したフィラーアタッチメントにセンターシャフトを取付けます。
- 本体設置・調整
脚のネジで本体とセンターシャフトが直交するように調節します。
※壁面、高所などでの作業時は機材脱落に十分注意し、場合によっては脱落防止措置をとる必要があります。
- プリンター接続
測定表示部、プリンターの電源をONにします。
機材設置完了
付着引張試験開始
- 数値設定
設定荷重値を入力します。
- 数値リセット
ゼロ調整ボタンを長押ししてゼロ調整をおこなった後、試験を開始します。
- 加圧
本体のハンドルを“負荷側”にゆっくり回転させて加圧します。
※壁面など横向きに設置する場合、試験終了時に機械が落下する可能性が御座いますので、しっかりと支えて下さい。
- 計測
プリンターの印字ボタンを押すと日付、荷重値などを印字したレシートを出力します。
付着力引張試験完了